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教育費はいくらかかる?学資保険の前に、必要な時期ごとに考える

子どもが生まれると、「教育費は1人1,000万円」「私立ならもっと必要」といった大きな数字が気になります。学資保険を勧められ、急いで契約したほうがよいのかと迷う人もいるでしょう。

けれども、教育費はいつも同じペースで出ていくわけではありません。小学校、中学校、高校、大学で金額が変わり、受験や入学の時期にはまとまった支出もあります。まず整理したいのは総額だけでなく、いつ、いくら必要になるかです。

教育費、合計だけ見る?

  1. タヌキ: ざっくり1000万円

    教育費を調べながら

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  2. ラッコ: いつ払うの?

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  3. タヌキ: ……入学の年、重い

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  4. ラッコ: 年ごとに、見よっか

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結論|教育費は、進路と時期に分けて考えます。数年以内に使うお金は値動きのない預金などで確保し、10年以上先の資金は一部を長期運用する選択肢もあります。学資保険は、その目的、途中解約時の返戻率、保障、受取時期を確認してから比較します。

この記事で示す教育費の金額は、2026年5月31日に確認した文部科学省の一次資料に基づきます。統計は平均であり、各家庭の必要額そのものではありません。

幼稚園から高校まで、公立でも金額は一定ではない

文部科学省の「令和5年度子供の学習費調査」訂正版では、保護者が支出した1年間の子供1人当たり学習費総額が、学校種別・公私別に示されています。

ここでいう 学習費総額 は、学校に払うお金だけではありません。学校教育費、学校給食費、学校外活動費を合わせたものです。塾、習い事、スポーツ活動なども含まれるため、単純な「授業料」とは違います。

公立の年間平均は、幼稚園18万4,646円、小学校36万6,599円、中学校54万2,450円、高校59万6,954円です。月額へ単純に割ると、およそ1.5万円、3.1万円、4.5万円、5.0万円になります。

公立に通う場合の年間学習費総額

学校教育費、給食費、学校外活動費を含む令和5年度平均。大学費用は含みません。

公立幼稚園18.5万円
公立小学校36.7万円
公立中学校54.2万円
公立高校59.7万円

出典: MEXT-LEARNING-COST-2023(文部科学省、訂正版を2026年5月31日確認)

公立小学校の数字が意外に大きく見えるかもしれません。理由の一つは、学校外活動費も含まれるからです。平均値をそのまま毎月の引き落とし額と考えず、自分の家庭で何を含めるかを確認してください。

同じ調査で、私立小学校の年間学習費総額は174万1,516円です。公立小学校36万6,599円と比べると大きな差があります。進路を一つに決め切れなくても、「公立中心」「中学から私立」「小学校から私立」と複数のシナリオを比較する意味があります。

すべて公立でも、高校までに約614万円

文部科学省は、3歳から幼稚園へ3年間、小学校6年間、中学校3年間、高校3年間をすべて公立とした場合、15年間の学習費総額を614万466円と示しています。各学年の平均年額を単純合計した金額です。

ここへ大学の費用が加わります。大学費用の例として、文部科学省の令和7年度調査では、私立大学学部の初年度学生納付金等の平均は150万7,647円でした。内訳には授業料96万8,069円、入学料24万365円、施設設備費17万2,550円、実験実習料などが含まれます。

大学費用では、初年度納付金や2年目以降の授業料に加え、受験料、入学前の納付、教科書、通学、下宿、留学なども家計へ影響します。大学の費用を「月額の積立」だけで考えると、入学年の一時支出を見落としやすくなります。

教育費は、使う時期で3つに分ける

教育費を準備するときは、使うまでの時間に応じて方法を変えます。

1. 日々の教育費

給食費、習い事、塾など、毎月・毎年出ていく費用です。まずは毎月の収入で賄えるかを確認し、積立投資の余力を調整します。家計が苦しい年には、新規積立を減らす判断も自然です。

2. 近い将来のまとまった費用

受験、入学金、初年度納付金などです。必要時期が近づいたら、価格変動のある投資から切り離し、普通預金や定期預金など、値動きのない資産で確保します。大学入学直前に株価が下がっても、支払いを延期できるとは限りません。

3. それより先の費用

子どもがまだ小さく、使うまで時間がある資金です。10年以上先に使うお金で、家計に余裕があり、途中の値下がりにも耐えられるなら、一部を広く分散投資する株式投資信託などで長期運用する方法もあります。ただし、運用益は保証されません。使う時期が近づいたら、預金など、値動きのない資産へ移す計画も必要です。

学資保険は、何と比較すればよいか

学資保険は、教育資金を準備するための保険です。商品ごとに保障内容、払込期間、受取時期、返戻率が違います。教育費を貯めるために、学資保険への加入が必須というわけではありません。

比較するときは、次の点を整理しておきます。

  • いつまでに、合計いくら払うか。
  • いつ、合計いくら受け取れるか。
  • 契約者に万一のことがあった場合、以後の払込はどうなるか。
  • 途中解約すると、いくら戻るか。
  • インフレで教育費が上がった場合に足りるか。
  • 同じ金額を預金で積み立てた場合と比べて、自由度はどう違うか。

保障が必要なら、その保障へ対価を払う意味があります。一方、「強制的に貯めたい」が主目的なら、自動振替の預金でも似た仕組みを作れます。投資信託の積み立ては、値下がりの可能性がある一方、学資保険より積立額を変更しやすい商品が一般的です。

大切なのは、保険、預金、投資を「どれが絶対に優れているか」で競わせないことです。必要な時期と役割が違います。

子どもが複数いる場合は、支出が重なる年を確かめる

子どもが2人、3人いる家庭では、1人分の総額を人数倍するだけでは、年ごとの資金繰りを判断できません。塾や習い事などの支出が膨らむ時期と、大学入学の一時支出が重なる場合があります。

家計への影響が大きいのは、「総額」よりも同じ年に支出が集中することです。上の子の大学入学と下の子の高校進学が重なるなら、その年までに預金など、値動きのない資産を厚めに用意します。逆に支出が落ち着く年は、新規積立を増やせます。

理屈っぽい人のための補足

平均値は、必要額の上限ではない

教育費の分布は左右対称とは限りません。私立進学、下宿、医学系学部、留学などで右側に大きく広がります。平均値だけで家計を設計すると、選択肢を広げたい家庭には不足する可能性があります。

平均値だけで見積もるのではなく、公立中心のベースラインと、検討しうる私立進学のシナリオを分けて試算します。さらに、一時支出と毎月支出も分けます。

目標額から積立額を逆算するときは、まず運用益を見込まない単純計算も確認します。

必要時期ごとに、運用できる期間を分けて考える

教育費は、支払いを自由に後ろ倒ししにくい資金です。そのため、資産配分は教育費全体をひとまとめにせず、使う年ごとに考えます。

0歳の子どもの大学費用なら、大学入学までおよそ18年あります。10歳なら残りはおよそ8年です。同じ教育費でも、値下がりから回復を待てる時間は違います。

投資するかどうかは、期待リターンだけでなく、必要になる日までの時間と、下落時に別の資金で支払えるかで決めます。大学入学時に必要な資金と、その後の授業料に充てる資金でも、現金化する時期は異なります。使う時期が近い分から、運用資産を預金など、値動きのない資産へ段階的に移す方法があります。

返戻率だけでは、資金効率を比較しきれない

学資保険を比べるときは、返戻率だけで結論を出さないようにします。払込期間、受取時期、分割受取か一括受取かが異なると、同じ返戻率でも資金の動きは変わります。また、払込免除などの保障が含まれる商品は、貯蓄部分だけを切り出して比べられるとは限りません。

返戻率は、払込額の総額に対して、受取額がどれだけ増えるかを見る指標です。払込と受取の時期を反映した年率換算の収益率ではありません。年ごとの払込額と受取額から内部収益率(IRR)を計算し、途中解約時の返戻金、保障の有無、資金を動かしにくい期間も並べると、預金や投資と比較しやすくなります。

シミュレーターで家庭の条件を反映する

積立シミュレーターでは、お子さんを3人まで設定し、年齢に応じた教育費の増加と大学費用の取り崩しを同じ時間軸で確認できます。平均値を参考に、自分の家庭に合わせて調整してください。

参考・出典

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本記事は一般的な情報提供を目的としたものであり、特定の金融商品の勧誘や個別の投資助言ではありません。最終的なご判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談ください。