相続・事業承継
相続は、誰が相続人かを決めてから数字を見る。
3級の相続・事業承継は、贈与税、遺留分、相続税評価、相続放棄、小規模宅地等の特例が中心です。最初に人間関係を確定し、そのあと控除や評価式を当てはめます。
相続は、人物相関図から
- 1
タヌキ: 配偶者と兄弟姉妹、割合がすぐ崩れる…
- 2
ラッコ: まず誰が相続人か。兄弟姉妹全体の枠を作ってから分ける
- 3
タヌキ: 評価額の式も苦手
- 4
ラッコ: 借地権、小規模宅地、保険契約。何を評価するかを先に決めよう
Rough Map
まずは、出題の地図をつかむ。
ここでは細かい数字を詰め込みません。全体の見取り図を先につくり、数字や根拠はこのあとの演習で確認します。
贈与と相続の入口
贈与税の制度と、相続に足し戻す財産を分けます。
相続時精算課税は110万円+2,500万円をセットで見る
住宅取得等資金贈与
受贈者の所得要件
所得要件を超えると非課税を使えない。
生前贈与加算
相続等で取得した人
相続で財産を取得しない人は、原則として加算対象外。
相続放棄
3カ月
限定承認・相続放棄は家庭裁判所への申述が必要。
2割加算
関係の近さ
父母は1親等なので対象外。兄弟姉妹は対象。
相続分と財産評価
人物関係を確定してから、評価式や特例の数字を当てはめます。
配偶者と兄弟姉妹なら、兄弟姉妹全体で4分の1
遺留分
兄弟姉妹はなし
配偶者は遺留分を持つが、兄弟姉妹にはない。
生命保険契約の権利
解約返戻金
保険事故前の契約上の権利は、原則として解約返戻金で評価。
貸宅地
1-借地権割合
自用地価額から借地権割合分を控除する。
小規模宅地等
用途で数字が変わる
貸付事業用宅地等は200㎡・50%。
贈与税の制度地図
贈与は、誰から誰へ、何のために、どの制度を選んだかで見分けます。
暦年、精算課税、住宅、教育、配偶者控除を分ける
暦年課税
年間110万円
基礎控除は受贈者ごと。贈与者ごとに110万円ではない。
相続時精算課税
110万円+2,500万円
2024年以後は年110万円の基礎控除も確認する。
住宅取得等資金贈与
所得要件と限度額
受贈者の所得要件、住宅の種類、時期による限度額を確認。
教育資金一括贈与
1,500万円
学校等以外への支払い枠も別に見る。
贈与税の配偶者控除
20年・2,000万円
居住用不動産や取得資金の贈与で使う特例。
贈与税の申告先
受贈者の住所地
財産をもらった人が、受贈者の住所地の税務署へ申告する。
相続人・遺言・相続税計算
人物関係を確定し、そこから相続分・控除・税額調整へ進みます。
相続人の組み合わせと、税額計算の基本式を押さえる
法定相続分
子・直系尊属・兄弟姉妹
配偶者と誰が一緒に相続するかで割合が変わる。元配偶者は相続人ではない。
遺留分
兄弟姉妹はなし
兄弟姉妹には遺留分がない。配偶者や子との違いを確認する。
限定承認・相続放棄
3カ月以内
自己のために相続開始を知った時から原則3カ月以内に家庭裁判所へ。
自筆証書・公正証書遺言
財産目録・証人
財産目録はパソコン作成可。公正証書遺言は証人2人以上。
相続税の基礎控除
3,000万円+600万円×人数
法定相続人の数を使う基本式。
死亡保険金・配偶者軽減・2割加算
税額調整
保険金非課税、配偶者の税額軽減、2割加算の対象者を分ける。
財産評価と小規模宅地等
評価式は、何を評価しているかを先に決めると混同しにくいです。
株式、保険契約、不動産評価、小規模宅地を区別する
上場株式
最も低い価額
死亡日終値と3カ月の月平均額のうち、最も低い価額で評価。
取引相場のない株式
配当還元方式
同族株主以外の株主等は、原則として配当還元方式。
生命保険契約の権利
解約返戻金
保険事故が起きていない契約上の権利は、原則として解約返戻金で評価。
貸家・貸家建付地・貸宅地
評価式を分ける
建物、貸家が建つ土地、借地権付き宅地で使う式が異なる。
小規模宅地等
居住・事業・貸付
特定居住用330㎡・80%、特定事業用400㎡・80%、貸付事業用200㎡・50%。
葬式費用・申告先
控除と手続き
香典返戻費用は葬式費用に含めない。申告先は被相続人の死亡時住所地。
過去問で実際に出た論点チェック
取り込んだ2026年5月・2025年5月・2024年5月公表分の出題名を、学習順に束ね直したものです。
カードで流れをつかみ、ここで漏れを確認する
贈与税の制度
誰から誰へ
暦年課税の基礎控除、相続時精算課税、住宅取得等資金贈与、教育資金贈与、贈与税の配偶者控除、贈与税の申告先。
相続人・相続分
人物関係
法定相続分、遺留分、限定承認・相続放棄。配偶者、子、直系尊属、兄弟姉妹で整理。
遺言
方式と証人
自筆証書遺言、公正証書遺言。財産目録の作成方法、証人の人数を確認。
相続税計算
控除と税額調整
相続税の基礎控除、相続税額の2割加算、配偶者の税額軽減、相続税の申告先。
生前贈与・保険
加算と非課税
生前贈与加算、死亡保険金の非課税、生命保険契約に関する権利。誰の財産として評価するかを見る。
財産評価
株式・不動産
上場株式の相続税評価、取引相場のない株式、貸家の評価、貸家建付地、貸宅地の評価。
宅地特例・債務控除
面積と対象費用
小規模宅地等の特例、葬式費用。用途別の面積・減額割合と、控除できる費用を確認。
各論点の細かい数字と根拠は、演習画面の解説で確認します。
出典:日本FP協会 3級ファイナンシャル・プランニング技能検定 学科試験(を加工して作成)。試験問題の著作権は日本FP協会に帰属します。