ライフプランニングと資金計画
制度の名前より先に、誰のお金か・いつのお金かをつかむ。
ライフプランニングは、制度名がたくさん出るので広く見えます。最初に見るのはシンプルで、『FPができること』『公的な保障』『自分で備えるお金』のどれか。細かい日数や金額は、過去問の解説で少しずつ拾っていきます。
ライフプランニングって、何から?
- 1
タヌキ: 範囲が広すぎて、どこから手をつけたら…
- 2
ラッコ: まずは『誰の・いつ・いくら』の地図だけでいいよ
- 3
タヌキ: 細かい数字は覚えなくていいの?
- 4
ラッコ: 数字は問題を解くうちに入る。今はざっくりで充分
Rough Map
まずは、地図をつかむ。
細かい数字は、このあとの演習で自然に覚えます。今は大きな文字のポイントと、全体の地図だけ印象に残してください。
FPと法律:誰の仕事?
FPができるのは、一般的な説明や仮の試算まで。代理や書類作成になると別の資格の領域です。
一般論はOK。代理・作成・個別助言は資格を確認
税理士
税務の代理・書類作成
申告書の作成代行や個別の税務代理は税理士の仕事。FPは一般的な説明まで。
弁護士
法律事務の代理
相手と交渉したり、代理人として協議したりするのは弁護士の領域。
金融商品取引業
投資助言
個別銘柄の売買タイミングを有償で助言するなら登録が必要。
社会保険労務士
社会保険の手続き代行
年金請求などの手続き代行は社労士の領域。FPは見込額の説明まで。
社会保険の地図
名前を覚える前に、『誰が入るか』『何が起きたときに助けるか』を見ます。
病気・老後・失業・仕事中のケガ・介護に分ける
医療保険
会社員→協会けんぽ・健保組合/自営など→国民健康保険
病気やケガの医療費、出産に関する給付などを支える。
公的年金
全員→国民年金(基礎)/会社員→厚生年金(上乗せ)
老後だけでなく、障害や死亡で家族が残されたときにも関係する。
雇用保険
雇われて働く人
仕事を失ったとき、育児・介護で休むとき、学び直すときの給付。
労災保険
仕事中・通勤中
仕事や通勤が原因のケガ・病気を補償する。保険料負担は演習で確認。
介護保険
介護が必要になったとき
介護サービスを受けるための公的な仕組み。対象年齢や負担割合は演習で確認。
公的年金のキホン
年金は『土台』と『上乗せ』で見ると整理しやすいです。
土台は基礎年金、会社員は厚生年金が上乗せ
1階:国民年金(基礎年金)
みんなの土台
自営業・学生・会社員など、立場にかかわらず関係する基礎部分。
2階:厚生年金
会社員・公務員
会社員・公務員の上乗せ部分。働き方や報酬と結びつく。
受け取る時期
繰上げ↓ / 繰下げ↑
早く受け取るか、遅く受け取るかで金額が変わる。率は演習で確認。
自分で備える(私的年金・退職準備)
退職後のお金は、『会社が用意する制度か』『自分で積む制度か』で分けます。
会社が出すのか、自分で払うのかを見る
iDeCo(個人型DC)
ほぼ誰でも
自分で掛金を出し、自分で運用する。税金上の扱いは演習で確認。
国民年金基金
自営業など(第1号)
自営業者などが、国民年金に上乗せするための制度。
小規模企業共済
個人事業主・小規模法人の役員
個人事業主や小規模法人の役員が、自分の退職金を準備する制度。
中退共
中小企業の従業員
中小企業が従業員の退職金を準備する制度。会社側の負担で見る。
お金の係数(早見)
係数は名前よりも、『今と将来のどちらを求めるか』で選びます。
今か将来か。一括か毎年か。この組み合わせで選ぶ
終価係数
今の一括 → 将来いくら
今あるお金が、将来いくらになるかを求める。
現価係数
将来の目標 → 今いくら
将来の目標額に対して、今いくら必要かを求める。
年金終価係数
毎年積立 → 将来いくら
毎年積み立てると、将来いくらになるかを求める。
減債基金係数
将来の目標 → 毎年いくら積立
将来の目標額に届くには、毎年いくら積み立てるかを求める。
資本回収係数
今の元本 → 毎年いくら
今ある元本から、毎年いくら受け取れるか・返せるかを求める。
年金現価係数
毎年受取りたい → 今いくら元本
毎年受け取りたい金額に対して、今いくら元本が必要かを求める。
住宅と事業のお金
生活設計では、家を買うお金と、事業を動かすお金も出ます。制度名より先に『誰が使う資金か』を見ます。
住宅ローンは住むため / 事業資金は会社を回すため
住宅ローン
自分や家族が住む家
固定・変動、繰上返済、借換え、フラット35など。投資用と居住用は分けて考える。
中小企業の資金調達
借入・増資・資産担保
銀行借入、市場からの調達、売掛債権や在庫を使う融資など、資金の出どころを見る。
会社の安全性
貸借対照表を見る
流動比率、自己資本比率などは、会社が短期・長期のお金を返せるかを見るもの。
教育資金
教育費は、制度名よりも『誰が借りるお金か』を見ると間違えにくいです。
学生が借りる=奨学金 / 親が借りる=教育ローン
奨学金(日本学生支援機構)
学生本人が借りる/給付型も
学生本人のお金として考える。種類や利息の有無は演習で確認。
国の教育ローン
保護者が借りる(日本政策金融公庫)
保護者が借りるお金。使い道や利用条件は演習で確認。
キャッシュレスの3分類
カードや電子マネーは、名前ではなく『いつお金が出るか』で分けます。
前払い / 即時払い / 後払い
前払い
電子マネー・プリペイド(事前にチャージ)。
即時払い
デビットカード(口座から即引落・リボ/分割なし)。
後払い
クレジットカード(利用枠内・分割やリボも)。
地図がつかめたら、過去問で深める。
まずは過去問を1問1答(○×)にバラした「学習」で、一つひとつの記述の正誤と理由を固めます。仕上げに4択の模擬試験で力試し。どちらも登録は不要です。
出典:日本FP協会 2級ファイナンシャル・プランニング技能検定 学科試験(を加工して作成)。試験問題の著作権は日本FP協会(学科は金融財政事情研究会と共有)に帰属します。